「NISA、始めたほうがいいのは分かってるんですけど、怖くて…。何を買えばいいんですか?」
会社の後輩に、こう聞かれたことがあります。
分かります。私も同じでした。
先に結論から書きます。私は今、SBI証券で、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」を積み立てています。始めたのは旧NISAの「つみたてNISA」時代の2021年からで、合計5年になります。
途中で制度が新NISAに変わりましたが、手続きは特に何もせず自動で切り替わりました。トランプ関税ショックの暴落も経験しましたが、現在の損益率は +110% です(2026年7月時点)。
ただ、この記事で一番伝えたいのは「私の成績」ではありません。
実はこのオルカンを積み立てる前、私は資産形成で数十万円を失っています。その私が、なぜもう一度投資に向き合えたのか。そして、あの頃の私と同じように「怖くて動けない」あなたが、どこで迷って、どう決めればいいのか。
先に同じ道を通った者として迷いどころを全部書いていきます。
- NISAを始めるとき、実際に何で迷うのか(証券会社・口座・商品・金額・暴落時の対応)
- 数十万円の失敗をした人間が、それでも投資に戻ってこられた理由
- 迷いを一つずつ超えて、実際に口座開設から積立設定までたどり着く手順
私は「投資で失敗した側」の人間です
最初に正直に書いておきます。私は投資の成功者ではありません。
- 内容をよく理解しないまま変額保険に加入し、解約時に数十万円の元本割れを経験しました。
- 会社の企業型確定拠出年金(DC)では、深く考えず信託報酬の高いアクティブファンドを選び、数年分の運用効率をムダにしました。
つまり「よく分からないままお金を預けると、静かに損をする」ことを、身銭で2回学んだ人間です。
それでも私が投資をやめなかったのは『改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学』という本で「投資は投資。保険は保険。混ぜるな危険」という言葉に出会ったからです。
守りながら増やせるはずだった変額保険が実は両方中途半端になっていただけだと気づかされました。だったら、保険は保険として必要な分だけ、投資は投資として、自分で理解できる低コストな商品で行う。そう考え方を整理できたことが、もう一度投資に向き合うきっかけになりました。
だからこそ断言できるのですが、NISAで一番危険なのは「始めること」ではありません。「よく分からないまま何かを選ぶこと」と「怖いからと何もしないこと」です。この記事は、その2つを避けるために書いています。
NISA初心者が始める前に迷った5つのこと(と、私の答え)
迷い①:証券会社はどこにすればいい?
私の答え:SBI証券にしました。
正直に言うと、大手ネット証券(SBI証券・楽天証券)なら、どちらを選んでも失敗しません。手数料はどちらも最安水準でオルカンも買えます。私がSBI証券にした理由はメインバンクが住信SBIネット銀行(dNEOBANK)で、口座間の連携がしやすかったからです。
逆に、私のような失敗をしたくない人に伝えたいのは「銀行の窓口や保険の営業で勧められた商品から始めない」ことです。私が変額保険で数十万円失ったのは、まさに「勧められるまま、比較せずに」決めたからでした。手数料の低いネット証券で、自分で選ぶ。これが失敗しない最初の分岐点です。
迷い②:口座の種類、どれを選べばいい?
申込画面で最初につまずくのがここだと思います。私もここで手が止まりました。
私の答え:「NISA口座」+課税口座は「特定口座(源泉徴収あり)」を選びました。
- NISA口座:利益に税金がかからない、今回の主役
- 特定口座(源泉徴収あり):NISA枠を超えて買った場合などに使う口座。「源泉徴収あり」にしておけば、原則、確定申告が不要になります
さらにNISA口座の中には「つみたて投資枠」(年間120万円まで)と「成長投資枠」(年間240万円まで)の2つがあり、併用もできます。
基本は、つみたて投資枠でオルカンのようなインデックスファンドをコツコツ買い、成長投資枠は個別株やETFを買いたいときに使う、というイメージで十分です。
深く悩む必要はありません。会社員なら、この組み合わせでまず問題ないはずです。
迷い③:結局、何を買えばいい?
後輩に聞かれた、あの質問です。
私の答え:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、1本だけです。
理由は2つあります。
- 世界中に分散されている:これ1本で全世界の企業数千社に投資したのと同じになります。どの国が伸びるかを、私が当てる必要がありません。
- 手数料(信託報酬)が最安水準:企業型DCで手数料の高いファンドを選んで数年ムダにした私にとって、ここは譲れない条件でした。
「オルカンとS&P500どっちがいいか」という議論もありますが、私の結論は「どちらでもいいから、1本に決めて続けること」です。私自身は「長期×分散×低コスト」という3つの軸で考えたときに、より広く分散されているオルカンを選びました。
正直に言うと、頭で理屈が分かっていても実際に積立設定の画面で「確定」ボタンを押す直前まで「本当にこれでいいのか」と迷っていました。
理屈で納得することと覚悟が決まることは、実は別物なんだと思います。それでもあのとき「えいや」で決めたから、今があります。
※余談ですが、私自身は始めた当初、つみたて投資枠でオルカン1本だけでした。投資を続けて知識が増えてきた今は、つみたて投資枠でのインデックス投資を主軸にしながら、子どもの教育費など目的別に管理したい理由で銘柄を分けたり、成長投資枠で高配当の個別株を分散して買ったりもしています。
ただこれは、投資に慣れて「自分が何を大事にしたいか」がはっきりしてから広げた話です。これから始める人がまず決めるべきは、つみたて投資枠でオルカンを1本買うこと。それで十分です。
迷い④:月いくらから始める?
私の答え:私は月3万円からスタートし、今は月5〜10万円まで増やしています。
ただ、これは今だから言える金額です。これから始める人にお伝えしたいのは、金額の大小ではなく「なくなっても生活が揺らがない金額」で「相場を経験してみること」です。月1万円でも、5,000円でも構いません。
少額で始めて、値動きに自分の心が耐えられると分かってから少しずつ増やしていく。
私自身も、最初から今の金額だったわけではなく、収入や家計の余裕に合わせて段階的に増やしてきました。
ひとつだけ守ってほしいのは、生活防衛資金(生活費の半年〜1年分の現金)を残してから始めること。これがあるから、暴落が来ても積立をやめずに済みます。
迷い⑤:NISAで暴落が来たらどうするの?
一番怖いのは、ここですよね。私も一番怖かったのはここでした。
これまで何度か下落を経験してきましたが、直近で大きかったのは2025年のトランプ関税ショックです。私の評価額も一時、約15%ほど下がりました。
そのとき私がやったことは「何もしない」でした。
売らず、積立設定も変えず、いつも通り積み立てただけです。正確に言うと「何もしないと事前に決めてあった」から何もせずに済みました。その後、相場は回復しあのとき売らなくて本当によかったと思っています。
暴落は「来るかもしれないもの」ではなく「必ず来るもの」です。
だからルールは始める前に決めておく。「15年以上使わないお金で、下がっても売らず、淡々と積み立てる」。これだけです。
NISAの始め方(手順はシンプルです)
迷いどころさえ越えれば、手続き自体は難しくありません。私のときは申込からスマホで完結しました。
- SBI証券の公式サイトから口座開設を申し込む(NISA口座も同時申込にチェック)
- マイナンバーカードを使って本人確認
- 早ければ翌営業日、遅くとも数営業日で開設完了の連絡が来る
- 積立設定:「オルカン」を検索 → 積立金額を設定し、銀行引落で引き落とし方法を登録
- あとは自動で毎月積み立てられる。やることは、これで終わりです
※画面の細かい仕様は変わることがあるので、最新の手順は公式サイトで確認するのが確実です。私が始めた2021年当時はマイナンバーカードを撮影する方式でしたが、今はスマホでかざすだけで完了する、より簡単な方式に変わっているようです。
大手ネット証券ならSBI証券・楽天証券どちらでも失敗しません。楽天カードや楽天市場をよく使っている方には、楽天証券がポイントの面でも使いやすいと思います。
正直に言うと、身構えていたわりに手続き自体でつまずいた記憶はほとんどありません。ただ、積立設定の画面で「確定」を押す直前まで「本当にオルカンでいいのか」という迷いだけは最後まで残っていました。
手続きより決めることの方がずっと怖かった。それが正直な感想です。
旧NISAから続けて5年、正直な結果
- 運用期間:旧NISA(つみたてNISA)時代の2021年から合計5年
- 積立額の変化:月3万円からスタートし、今は月5〜10万円まで増額
- 現在の損益率(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)):約+110%(2026年7月時点)
- 途中の最大の下落:トランプ関税ショック時に約15%下落
数字だけ見れば順調ですが、正直に書くとこの間ずっと平穏だったわけではありません。
下がった月に画面を見るのは今でも気持ちのいいものではないです。それでも続けられているのは、才能でも度胸でもなく「最初に決めたルールに従っているだけ」だからです。
過去、資産形成で数十万円失った私でもここまで来られました。あのとき動けなかった私に言ってやりたいのは「怖いまま、小さく始めていい」ということです。
まとめ:結局、何をすればいいのか
最後に、ここまで書いてきたことを、要点だけもう一度整理しておきます。
- 証券会社:SBI証券・楽天証券のどちらでも失敗しない。ネット証券で自分で選ぶことが重要
- 口座:NISA口座+特定口座(源泉徴収あり)を選ぶ
- 商品:つみたて投資枠でeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を1本
- 金額:生活防衛資金を残した上で、まずは少額(月5,000円〜1万円)からで十分
- 暴落時:何もしない、とあらかじめ決めておく
迷うポイントはたくさんありますが、答え自体はシンプルです。あとは「決めて、動く」だけです。
私が5年間使っているのはSBI証券です。理由はメインバンクが住信SBIネット銀行で、口座間の連携がしやすかったから。ただ、こちらは紹介リンクを持っていないので公式サイトから直接どうぞ。
楽天カードや楽天市場をよく使う方には、ポイント面で楽天証券も使いやすいと思います。どちらも口座開設は無料で、スマホで完結します。
5年前、私も「本当にこれでいいのか」と迷いながら確定ボタンを押しました。あなたも怖いまま、小さく始めて大丈夫です。
さて、ここまでは、これから始める方への実用的な話でした。最後に、いつものように、うちの子どもたちへの手紙も残しておきます。
子どもたちへのメッセージ|いつかこの記事を読む君たちに
パパは投資でお金を失ったことがあります。よく分からないものに、よく分からないままお金を預けたからです。
でもね、そこでお金より大事なものを学びました。
「分からないなら、分かるまで調べる。それでも未来は分からないから、世界中に分けて、長く待つ」。
パパのNISAは、その学びをかたちにしたものです。
君たちが大人になる頃、この積立がいくらになっているかはパパにも分かりません。でも、増えても減っても、この記録ごと君たちに渡すつもりです。
怖くても、考えて、小さく一歩を踏み出す。
それさえできれば、お金はきっと時間を味方につけて働いてくれます。
パパは、君たちが自分の頭で考えて、迷いながらも一歩を踏み出せる人になることを信じています。
以上、
NISAの始め方|保険で数十万円損したパパが、それでも積立投資を選んだ理由と手順【5年間の実録】
でした。
おしまい。
君たちへ
― 本だよりパパ(HondaYori Papa)
📖 パパの失敗の全記録
この記事で触れた「数十万円の失敗」の一部始終は、こちらに書いています。NISAを始めるか迷っている方にこそ、先に読んでほしい話です。
✉️ パパの日常はnoteで
投資や家計のことだけでなく、日常の経験や子どもたちへの想いは、noteにも書いています。よかったらのぞいてみてください。
【免責事項】
本記事は、私個人の投資体験と考え方をまとめたものであり、特定の金融商品への投資を勧誘・推奨するものではありません。投資は元本保証ではなく、価格変動により損失が生じる可能性があります。記載している損益率などの数字はあくまで私の場合の結果であり、将来の成果を約束するものではありません。投資の最終判断は、ご自身の状況に合わせてご自身の責任で行ってください。






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